- カナダに持ち込みできない物 -
初めて留学する人に少し心配になるのが税関申告ではないでしょうか。
英語力がまだ未熟な中で、初めて申告書を見た時や税関を通る時には、戸惑う方が多いでしょう。
実際に、私もその一人でした…。
留学を予定している人は、渡航するにあたってどのようなことに気を付けなければならないかということを事前に覚えておきましょう!
事前に学習しておけば安心です!
どの国でもそうですが、カナダにも持ち込んではいけない物、持ち込みが許可されていても制限があるものなどがあり、あらかじめ申告することが義務付けられています!
それらのルールや法律に逸脱すると、没収はもちろんのこと、罰金等も課せられますので、十分にご注意ください!
目次
持ち込み禁止物
農業や酪農業に悪影響を及ぼすもの。
カナダは自然豊かで農業や酪農業も盛んなため、海外から入ってくる食物、種、動物などを厳しく取り締まっています。
そのため多くの農業品目に関して、持ち込みが制限または禁止されています。
例えば、果物、木、植物といった加工されていない自然のものには虫が混入している可能性があり、その虫がカナダの自然界に入ってしまうと特定の植物が全滅してしまう可能性があるなど、環境に大きな影響を及ぼす恐れがあるからです。
カナダへ持ち込む農産物については、到着時に税関職員にすべて申告するようにカナダの法律で義務付けられています。
また、アメリカから鉢植えされた植物を持ち込む場合を除いて、カナダへの植物の輸入には許可が必要です。
詳細は、在日カナダ大使館のホームページで調べることができますが、情報は非常に少なく、英語のサイトも具体的な記述がありません。
記載されている内容も非常に簡素で、以下のような記述しかありません。
肉類・肉製品・乳製品,青果・ナッツ類などの農水産物は、制限がかかる場合があります。
(出典: 在カナダ日本国大使館 / Canada Border Services Agency)
武器は持ち込めない。
こちらは皆さん知っていることではあると思いますし、持ち込もうとする人はいないでしょう。
もちろん武器の持ち込みは禁止です。
銃、飛び出しナイフ、催涙スプレー、催涙ガス、スタンガン、ナックルダスターといった武器の持ち込みは禁止です。
ついでに麻薬、火器等の持ち込みも、もちろんNGです。
加工食品でも持ち込み不可なものがある!
食品の持ち込みに関しては国によって異なる部分があります。
加工食品なら自然に悪影響はないだろうと勝手に判断してしまうかもしれませんが、カナダでは決してそういうわけではありません。
「留学先で小腹が空いた時用に!」と、カップラーメンなどのインスタント食品をキャリーケースに入れて持っていく人も少なくないはず。
ただ、カナダでは以下のような農作物に関して、持ち込みが禁止・制限されています。
- 一部の果物
- 野菜
- 蜂蜜
- 卵
- 肉
- 乳製品
- 植物
加工品だったら大丈夫でしょ!とついつい思いがちですが、たとえ加工品であっても、特に気を付けたいのは肉を含む加工品です。
というのも、インスタント食品の中には、たまに肉エキスや肉の粉末などが入っていることがあり、それが問題になることもあるのです。
持参する際は、事前に中身をチェックしておきましょう。
肉類の持ち込み禁止に関しては、狂牛病や家畜の伝染病などがカナダで発生することを防ぐといった目的があるそうです。
伝染病などの元になる物質は塾生処理しても生存するものがあるため、加工食品でも持ち込みが不可ということになるかと思われます。
たまに、ネットなどで「私は何も言われず、持ち込めました!」と言っている人もいますが、それはたまたまバレずに持ち込めた、というだけのことです。
禁止されている食品を持ち込んでも全てが税関で見つかる訳ではありません。
カナダにどうしても持ち込みたい場合や、これは申告した方がいいのかな?と自分では判断がつかないモノは、とりあえず申告しましょう。
もし申告にウソがあることがバレた場合、没収,罰金または刑事訴追されることがあるので、要注意です。
そこまでのリスクを背負ってまでこっそり持ち込む価値はないと思われます。
また、カナダにも日本食材を扱っているスーパーはあります!
多少値段は高くはなりますが、そういった物は何がなんでも持ち込まなければならない物ではないと思いますので、現地での調達ができることもあわせて覚えておいてください!
現金についても金額の制限が!
一人につき、持参額が10,000カナダドル相当(約85万円)未満の場合は、申告不要で持ち込みOKです。
こんな大金を持ち込もうとする人は少ないと思いますが…。
ここで少し誤解されやすいケースがありますが、「10,000カナダドル相当」と言っても、現金だけではありません。
- 小切手
- トラベラーズチェック
- 日本円以外の他通貨
も合計額に含まれるという点です。
もし、10,000カナダドル相当以上持ち込む場合は,カナダ入国時に申告する必要があります。
これにはマネーロンダリングといった犯罪を抑止する目的があるので、カナダドルに限らず、入国の際に持っている所持金の合計が10,000カナダドルを超過する場合には申告の必要性があります。
- なんのために、そんな大金を持ち込むのか?
- 違法性はないのか?
など、入国審査官にそのお金について詳しく質問される場合もあるので、持参した理由を明確に説明できるようにしておきましょう。
それが面倒で申告しない人が多いのかもしれませんが、見つかれば罰金になりますので余計に面倒です。
申告をしないで現金を持ち込もうとして、犯罪に関わっていると疑われた時には没収される可能性もあります。
初めて留学をする際には、学費や生活費などの支払いで一時的に大きな金額を必要になるケースが考えられますし、正当な理由があれば没収されることはありません。
ただ、大金を持ち歩くことは危険ですので、弊社では送金やクレジットカードの利用をおすすめします。
※マネーロンダリングとは…
「資金洗浄」のこと。麻薬などの犯罪行為で得た不正資金、賄賂、テロ資金など口座から口座へと転々とさせ、資金の出所や受益者をわからなくする行為。口座を転々とするうち、不正資金が正当な資金のように洗浄(ロンダリング)されてしまうことから、こう呼ばれています。
薬の持ち込みについて!
一般の市販で売られているような薬については基本的に大丈夫です!
まずは、普段飲み慣れている風邪薬や胃腸薬、鎮痛剤のような市販の常備薬は、確実に日本から持って行った方が良いです。
元気なときにはなかなか思いつかないものですが、こういった薬はあるとき突然必要になるものです。
日本とは環境が違うためそのような物は用意しておきましょう!
必要になってから現地で探しても、日本と同じものは確実に売っていないし、似たようなものを見つけるのも難しいです。
成分が微妙に異なって万一アレルギーなど起こしたら大変ということにもなりかねません。
留学保険や海外旅行保険に加入はするとしても、現地で病院に行くようなことには、できるだけ避けたいと誰もが思いますよね。
その備えのためにも、ちょっと具合が悪くなったときにはさっと飲んで治してしまえるようにして準備しておいた方がよいです。
また、持っていく際に何かに入れ替えるのではなく、市販品の包装そのままの状態でスーツケースに入れた方がよいです。
包装を外してしまってなんの薬なのか分かりづらくなると、もし説明しなければならなくなったときに自分が困ることになるからです。
万一持ち込み禁止薬や麻薬ではないかと疑われたりすると、没収されてしまいます。
そして3ヶ月以上の薬は、持ち込みができません!
3ヶ月分と言っても同じ薬の箱を、3つほど持っていくなどは大丈夫です。
ただ、基本的に中身が何か分かるように、英語で薬の内容を記入しておいた方が良いでしょう。
何の薬が入っているのか分かるように、リストの紙を用意しておくのが良いです!
日本の医療機関発行の処方箋に記載されている薬の名前は、日本国内だけのものであって、外国では通用しません。
薬の名前はカタカナが多いので、そのままアルファベットにすれば外国でも同じ薬があるのかと思いがちですが、外国では全く異なる名前がついていることも多いので注意が必要です。
また、病院で処方されている薬については、医師からの英語の診断書が必要になります!
皮膚科の薬などでも、必要ですので、こちらはあらかじめ渡航前に準備しておいてください!
持ち込み許可が必要なもの
• アナボリック/アンドロジェニック作用の物質(テストステロン、DHEAなど)
• 中絶薬(ミフェプリストン、RU486など)
• サリドマイド
• 人・動物由来成分を含む注射剤 (ハイゼントラ、クレキサンなど、ただしインシュリンを除く)
• 選手やスポーツ関係者が、ホルモンやペプチド成分を含む医薬品を持ち込む場合
• 3か月分以上の医薬品服用分を持ち込む場合
など…
持ち込み禁止なもの
• アミノフェナゾンやアミドピリン、アミノピリン、dipyrone(メタミゾール)
• アミグダリン/レートリル
• サイレース/ロヒプノール…成分名「フルニトラゼパム」
• 大麻ならびに大麻派生品
など…
申告書をもらうとこから入国までの流れ。
Step1:税関申告書を受け取る
税関申告書は空港から離陸後に配布されます。
その時々にもよりますが、大体は飛行機が離陸して30分後くらいに、CAの方が「税関申告書(Declaration Card)」という申告用紙を機内で配り始めるので、それを受け取ります。
ボールペンを1本持参して機内持ち込みしておきましょう。
税関申告書は、到着した先の入国審査カウンター付近にも置いてあるので、万が一機内で受け取り忘れても大丈夫です。
ただし、機内で時間がある時に落ち着いて記載した方がいいですね。
Step2:税関申告書の記載
税関申告書には、
- 名前
- 生年月日
- 国籍
- 住所
- フライトナンバー
- 滞在目的
- 持ち物(カナダに持込む商品や食品等)
などの、基本情報を記載しますので、手元にはパスポート、航空券、滞在先情報を用意しておきましょう。
税関申告書の書き方については、事前にCanada Border Services Agencyで確認が可能です。
こちらからご確認いただけます。- 税関申告書(Canada Border Services Agency)
予習として、記載されている文章や単語の意味を調べたりして、直前に困らないよう事前準備しておくことをオススメします。
Step3:税関申告書を提出
カナダに着陸後、入国審査を受けることになります。
まず、飛行機から降りたら、入国審査「Immigration」または到着「Arrivals」もしくは、荷物マークの「Baggage claim」や「All passengers」のサインに従い進んでいくと入国審査のブースが見えてきます。(どの国でも同じような表示、流れにはなります。)
その後、留学生の方々はNON RESIDENTS(非居住者)または、VISITORS(観光客)というサインのブースに並ぶことになります。
順番になったら、先程記入した税関申告書をパスポートと一緒に提出して、いくつかの質問に答え、終了です!
入国審査官がよく聞く質問例
- カナダに来た目的は何ですか?
- 滞在予定期間はどれくらいですか?
- 滞在予定先は何処ですか?
- 帰りのチケットを持っていますか?(短期ステイの観光ビザ等の場合)
- カナダに友人はいますか?
- 入学許可証は持っていますか? (通学予定の方の場合)
- 仕事をする予定はありますか?
- カナダでは何をする予定ですか?
- 税関申告が必要な物を持っていますか?
このように、だいたい聞かれることは決まっているので、事前に回答を準備しておけば簡単です。
質問を受けて特に問題が無ければ、 パスポートにスタンプを押してもらい、税関申告書を受け取って入国審査は終了になります!
パスポートを返却してもらったら、スタンプが押されているか・入国した日付は間違え無いかなど必ず確認してください。
あまりないとは思いますが、スタンプの押し漏れがある場合はその場で係員に申し出て下さい。
何か起こってからだと、あとが大変です。
たとえ係員のミスでも、後日気づいてからだと、スタンプの押印漏れを証明するのは難しく、不法入国を疑われる可能性もあります。
そのミスを証明できたとしても、間違えを訂正するのにお金がかかる場合もありますし、かなりの無駄な時間を割くことになります。
観光や短期留学等の目的で”eTA”や”TRV’’で入国する場合は、1回の入国で最大6カ月まで滞在出来ますが、まれに書類や手書きで滞在可能日に制限を付けられる場合がありますのでご注意ください。
留学やワーホリの方は入国審査後に移民局でビザの発給を受けますが、そのビザ書類に滞在期限が記載されますので合わせて確認をお願いします。
確認して問題が無ければ、eTA やTRVで入国の方は荷物を受け取って「税関」へ。
留学やワーキングホリデーの方はビザの発行のため「移民局」へ進みます。
そちらで手続きが終われば入国完了です!
Welcome Canada!!
最後に
いかがでしたでしょうか。
これらが カナダに持ち込みできない物 のまとめになります。
以前の記事でも記載があったように何をするにおいても準備が大切です。
渡航前には、できるだけ心配事や不安を減らすことができるように情報収集を行いましょう!
それがトラブルに巻き込まれないための最善の方法です!
もし、これを申告するべきなのかどうか…という物があればとりあえず申告するべきでしょう。
それで没収される可能性もありますが、罰金等払うより全然よしと考えてください。
仮に申告にチェックしていても、口頭のみの説明で終わり、何も確認されない場合も多々あります。
持ち込み禁止物等については、あらゆる状況の影響により変更される可能性もあります。
最新の情報については、公式サイトでご確認ください!
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